体育教師の小泉は、教え子の静夫のマラソンランナーとしての才能に気づき、国際的なランナーに育てようと決意する。しかし、進学に失敗した静夫は、小泉との連絡を絶ってしまった。納得のいかない小泉は、静夫を探し、ゲイバーで働いていることを知る。動揺を隠せない小泉に静夫はある告白をする。

「あたしはいつでもあんたの味方だからね」筆を走らせるスナックの雇われママの男（沖田修一）が思いを馳せるのは、キャンプを楽しむ女(伊藤沙莉)と男(千葉雄大)。恋人でもなく、友人というには軽すぎ、でも家族にはなれない。近くにいるのに遠く感じる。ひとりでも平気だと思っていたはずなのに込み上げる寂しさ。一生続くはずだった関係は、男の一言によって徐々に歪が生まれていき...2人の先にあるものとはー。

ビッグコミックスピリッツに連載された、山本直樹原作による人気漫画の映画化。5年ぶりに単身赴任から戻ってきた父親が、崩壊してしまった家族の再生のため健気に頑張る姿を、ドライな高校生の次女との交流を通じて、シニカルに描いた物語。

家族と離れ、死に場所を求めてひとり彷徨うおとこ（役所広司）。癒してくれるはずのマッサージ嬢（橋本マナミ）からも逃げ出し、路上で盗んだ車で奥深い山へとはいっていく。車を乗り捨て、さらに森の奥へ歩み入るおとこは、そこで奇妙な若者に出会う。